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JAL客室乗務員インタビュー

経歴

インタビュアー: やまもとえりぴょん

客室乗務員の仕事— 客室乗務員だけど客室乗務員じゃない —

現在はどのようなお仕事をされているんですか?

主に会社の社内報の編集をしています。各部門や地方空港、海外基地などJALグループ全社員に配布しており、各地にいる社員の皆さんとも社内の情報を共有できる唯一の媒体ですので、タイムリーな情報をわかりやすくお伝えできるよう心掛けて編集しております。

いわゆる客室乗務員とは全然違ったお仕事をされているんですね。

はい。半年に一度、慣熟のための乗務をしますが、それ以外は地上勤務の仕事をしております。

他の方も清水さんのように、乗務を何年かして、一度地上で他の業務を担当して数年経ったら乗務に戻るというキャリアパスになっているのですか?

全員が地上勤務を経験するということではありません。私が所属しております広報部以外にも、他の部署で地上勤務を経験している客室乗務員が数名おりまして、配属先によって期間は違いますが、だいたい1年くらいの部署が多いと思います。

お仕事が全然違うと思うのですが大変ですか?

そうですね。入社して今年で9年目になりますが、今まで客室乗務員以外の仕事の経験がありませんでした。現在の業務は、主にパソコンを使用して編集作業などを行うデスクワークが中心です。全て初めての経験で、最初の3か月くらいは本当に何もできず、とにかく言われたことを間違えずしっかり行う、ということだけで精いっぱいでした。まさかパソコン中心の業務をさせて頂くとは考えておりませんでしたが、私にとって客室乗務員以外の仕事はとても貴重な経験ですし、毎日が本当に刺激的です。

となると今とフライトでは全然違いますよね。

そうですね。取材をして、その内容を文字に書き起こしたり、現場に行って自ら写真撮影をして記事を作成しています。

そういうのってWordやExcelを使ってお仕事をされているんですか?

はい。大学時代や自宅では、パソコンを使用していましたが、そんなに得意ではありません。お恥ずかしい話ですが、特にExcelは本当に知識がなく、もっとパソコンを勉強しておけばよかったと日々痛感しております。

でも9カ月もいると慣れてきているんじゃないですか?

少しずつですが、全てを周りの方に頼るばかりではなく、「もう少しこうしてみよう、こういうこともできるのではないか」と自分で考え、周りに相談・提案し、それを形にしていくことができるようになってきました。難しさもありますが、本当に勉強になりますし、とてもやりがいのある業務ですが、何より常に周りの方々のサポートや協力があってこそ成り立っていることだと思っております。

フライトに戻ったらやりたいこと
— 今までと違った角度から会社へ携わって分かったこと —

また数カ月したら上空に戻るんですよね? 上空に戻った後どういう風にお仕事に取り組みたいとかありますか?

そうですね。社内報の担当を通して学んだことは、客室乗務員の業務の中では知り得なかったことばかりです。乗務をする中で、客室乗務員以外で触れ合う社員の方は運航乗務員・整備士・旅客スタッフなど限られておりましたが、地上勤務を通じて、こんなにも様々な部署で、様々な取り組みをしていることを知ることができました。現場で働く社員だけではなく、それを支える社員がいて、会社は成り立っているということ、そして、皆がよりよいものをお客さまにご提供していこうと強い思いを持っていることに気づきました。これを戻ってから忘れてしまうのではなく、他の客室乗務員へフィードバックし、自分の仕事の糧としていきたいと思っております。

仕事とプライベートの両立— 女性に優しい環境 —

プライベートってどうなんですか? 話を聞いていると、フライトから帰ってきたのが夜中だと、お友達と会うことが難しいと思うのですが。プライベート的には乗務と地上勤務どっちのほうがいいですか?

そうですね。現在は、土日休みの勤務体系ですので、友人との予定などは調整しやすいとは思います。フライトをしている際は、フライトに合わせてお休みをいただいておりますので、乗務する路線によっては平日のお休みとなることもあります。平日ですと、どこに行くにしても空いていますので、医療機関や美容室などの予約はとても取りやすいです。

客室乗務員の方って、お仕事とプライベートの両立が他の職業よりも難しいイメージがあるのですが、結婚や育児、出産をしても皆さんお仕事は続けていらっしゃるんですか?

結婚しても続けている人もたくさんおります、産休・育児休暇後も、復帰する人もおります。女性に働きやすい環境が整っていると思います。

ご出産されてから戻ってくるとなるとお仕事の幅って狭まったりしないんですか?

例えば、滞在のない日帰り便のみ乗務する制度もあります。お子さまがいて、毎日帰らなくてはいけないという方には良い制度だと思います。

すごく働きやすい環境が整っているんですね。私は逆に働きにくい環境だと思っていました。色んな場所に行かなくてはいけないとなると辞めなきゃいけない雰囲気になると思っていました。

そんなことは全くないですよ。長距離の路線を飛びますと、連休を少しいただけるので、平日に休みがあると子供と一緒にいられるといったメリットもあります。また、妊娠しますと乗務ができませんので、産休に入られる方と産前地上勤務という形で地上の職場で働く人もおります。こういった意味では、選択肢があるので女性にはとても働きやすい職場です。

パソコンスキルについて— 知ったからこそ先を知りたい —

パソコンスキルとかの興味ってありますか?地上に降りてからパソコンをすることになったので大変だと思うのですが、今はもうだいぶ出来るようになったという感じですか?

そうですね。まだまだ学ぶことはたくさんありますが、最初のころに比べましたら、周囲に迷惑をかける回数も減ったかと思います。

使うのはWordが多いんですか?

はい。主にWordとExcel、そしてPowerPointも使います。

PowerPointはどういった場面で使うことが多いんですか?

原稿のレイアウトイメージを作成する際や、何か説明をさせていただく際に使用します。初めは、本当にゆっくりしか打てず、書いた方が早いのではないかと思うほどでしたが、長時間のインタビュー内容の文字起こしなどを通して鍛えられまして、なんとかブラインドタッチで打てるようにまで成長しました。

就職してから数年間はパソコンに全く触れなかったということですが、大学在学中はレポートを書くぐらいでしかパソコンに触れていなかったのですか?

そうですね。レポートを書くくらいでした。特にパソコンが好きというわけでもありませんでしたので、必要最低限のパソコンスキルしかありませんでした。

今までのスキルに満足していましたか?

あまり満足はしておりませんでした。本当に必要最低限のことしかできませんでしたし、機内でビジネスマンの方がパソコンを開いてお仕事をなさっている姿を拝見するたびに羨望のまなざしを向けておりました。

今はパソコンのスキルが上がっていると思いますが、現在の自分のスキルに満足していますか?

まだまだ満足はしておりません。今、パソコンについて学ぶことができているからこそ、詳しい方からご教示いただくたびに、もっと使いこなせるようになりたいという気持ちになります。今後も、パソコンについてもっと学んでまいりたいと思っております。

またあと数カ月したらフライトに戻られるんですよね?

はい。私はリードキャビンアテンダントという職位でして、書類を書く機会が比較的多い立場におります。以前でしたら、書類も手書きでしたが、今後はWordで書類を作成し、意識的に積極的にパソコンと触れ合っていきます。

就活生へのメッセージ— 仕事は向いているかより興味があるか —

最後に客室乗務員への就職を考えている学生へメッセージをお願いします。

客室乗務員という仕事は、自分がなりたいと思う気持ち・そして人が好きで人と接すること・おもてなしをすることに興味があるという気持ちが大切だと思います。
色々な側面があって、飽きのこない魅力的な仕事だからこそ、是非皆さんに目指していただきたいと思いますし、採用試験を受けていただくことで自分にこういった仕事が向いていると思うかも知れません。
自分は向いていないと不安に思う方もいらっしゃるかと思いますが、マナーや接客に関しましては、入社後の訓練でしっかり学びますので、ご安心ください。まずは興味があるかどうかを考えていただければと思います。就職活動、頑張ってください!

今日は貴重なお話、ありがとうございました!