インタビュアー: やまもと
インターンで内定ゲット!
会計士の資格の他、経営戦略などについても自学しているそうです。
志望業界は外資コンサルしか見てなかったんやっけ? インターンで2社内定貰って、どういう基準で入る会社決めたの?
そうだね。そもそも日系でコンサルってあまり多くなくて。会社決める基準になったのは、働いている人の雰囲気と、扱う仕事の幅の広さかな。同じ外資コンサルでも、クライアントになる企業の業種の広さとか、戦略の提案だけするのか、実際に戦略の実行まで行うのか、って違うしね。
他の業界を考えなかった理由ってあるの?
会計士の資格を取ってたから、元々監査法人に行きたいな、と思ってたのが大きいね。監査法人より行きたい業界あるかな、って考えたら投資銀行かコンサルしかなかった。
ただ投資銀行は、説明会で話聞いたり、働いてる人が書いた本読んだりしてると、働いてる人見てるとみんな激務で死にそうになってて、楽しそうじゃなかったから受けなくていいかなーって思ってた。今考えれば選考を受けるだけ受けとけばよかったな、とは思うけどね。
外資コンサルはそこまで忙しそうではなさそうだったから。ある程度土日休み取れるらしいし。
なるほど。インターンの一番の意義って何だと思う?
仲間が出来ることかな。大体のインターンって参加した学生でグループ組んで、グループごとに1つの課題に取り組むわけじゃん。そうすると、やっぱり仲間意識とか芽生えるし、そこで出会った仲間って優秀な人たちが多いし、良い仲間になれるよね。
あとは、社員の方々からのフィードバックとかで、自分たちが一生懸命考えたアイデアとかをボコボコにされるのもいい経験かな。大学の授業とかでは絶対にないくらいボコボコにされて、自分の無力さとかを知れるのも大きいと思うよ。そしてそれだけボコボコにされてもコンサルタントになりたい、って思える人が向いてるんじゃないかな。インターンで職業体験みたいなことをして、案外コンサルってちまちま論理を詰めたりする、泥臭い仕事が多いっていうのも知れたね。
コンサル業界の内側
趣味はポーカー。確率を読み切った上での駆け引きがたまらないとか?
まだ内定しただけで実際に働いてない人に聞くのもおかしいかもしれないけど、社員の方々から聞いた話とかインターンで感じたこととかで、それまで持ってたイメージと違ったな、と思った部分とかある?
うーん、全くイメージと違った、ということはなくて、漠然としていたイメージがすごくはっきりした、っていう感じかな。例えば、以前は「死なない程度の忙しさなんだろうなー」くらいのイメージだったのが、どれくらいの生活感で暮らしてるのか、とかがつかめるようになったね。
よく言われるのが、コンサルタントって若いうちから大企業の社長とか部長とかの前でかっこいいプレゼンをして、相手の部長とかが「是非そのプランでやりましょう!」とか言ってくれる、みたいな華々しいイメージを持ってる人が多いらしいんだけど、実際は、データをちまちま集めたり、論理の穴をキッチリ詰めていくような、ある種の「泥臭さ」があるらしいね。
そういうのは就活始めてから色んな人に話聞いてる中で知ってたから、イメージがガラッと変わったことはあまりなかったね。
大体何時から何時くらいまで働いてるの?
大体朝の9時か10時に出社して日付変わるくらいに帰るらしいよ。暇なプロジェクトに入れば楽らしいけど、プロジェクトが炎上しちゃうと中々大変なことになるらしい。
炎上って何よ?
例えば、課題解決において3つ考えるべきポイントがあるのに2つにしか気付いてなくて、土壇場で3つ目に気付く、とか。
外資系のコンサルタントでもそんなことあるのねー。
「自分はこういう仕事が向いている」
授業中の1コマ。起きろ!
ところでさ、キャリアプランとかあるの?
漠然とした言い方だけど、「スーパーコンサルタントになりたい」って思うね。しかも知識量じゃなくて論理で勝負するタイプの。それが今の会社でなのか、他の会社でなのかは分からないけれど。とりあえずは1つの案件を自分の力だけで回せるくらいの力を付けるのが目標かな。
2留したわけじゃん。その辺で就職に危機感とか持った? それと面接で2留したことについて突っ込まれたりとかはなかった?
危機感はあったね。だからこそ留年とかあまり関係ない会計士の資格を目指したわけだし。ただ2留したことで考え方がラフになったというか、まあ何とかなるでしょ、何とかするしかない、という考えにもなったね。
面接ではやっぱり聞かれたけど、特に圧迫面接されるわけでもなく、こちらも「部活頑張ってましたー」とか素直に答えて、反省してるところを普通に答えれば問題ない感じだったね。国内の大企業の面接とかだったら圧迫面接されるのかもしれないけれど。
素直が一番、てことか。
そうだね。あと、圧迫面接っぽいのでは、「新卒でコンサルタントになって意味あるの?クライアントに貢献出来るの?」みたいなことを聞かれたりした。いくらこっちが「インターンでやってみて、この仕事が向いてると思った」とか言っても、「インターンとか所詮遊びみたいなもんじゃん」って言われるし。そういうことを言われるとやっぱり・・・傷つくよね(笑)
ただそこでも、「クライアントの心を動かす提案を直接することはできなくても、そこに至るまでのデータ集めとかをすることでチームを下から支えて、クライアントに間接的に貢献することはできる」とか、「新卒でいきなり貢献できるかどうか分からないのは、どの業界、どの企業に行っても変わらないでしょ」みたいな反論はしてたね。
ふーん。ところで、「自分の強み」とかどう考えてる? コンサル業界行く人は比較的はっきりと「自分の強み」とか認識してる気がするんだけど。
うーん、、考え方とかの面で言えば、細かいところまでキッチリ詰めようとする根性とかは人よりはあると思う。もちろん今のレベルじゃまだまだ不十分なんだろうけれど。気になったこととかは自分の中で満足するまで突き詰めようとする所はあるかな。
もう1つは早い段階でゴールを見定める、立ち上げの速さも強みとしてあるとは思う。そういう考える癖っていうのは、高校の時の部活とか大学受験とか、本気になって取り組んでた時に身に付いていったんじゃないかな。
なるほど。では最後に、就活生に向けたメッセージをもらえるかしら。
気になった業界は一通り受けてみた方がいい、ってことかな。自分の反省からだけど(笑)。「自分はこういう仕事が向いている」みたいに考えて仕事を絞っちゃうのはもったいないかな、と思う。どうせそういう考えって思いこみだから。
俺の場合はたまたま、そういう思い込みが実際と合ってたから良かっただけで。だから、とりあえず一通り受けておけば、当たりを引く確率は高くなると思うよ。
なるほど。今日はありがとう。体に気を付けて頑張ってね。
<まとめ>
誰にでも失敗はあります。とりわけ彼は比較的大きな(?)失敗といえる、2年連続での留年を乗り越え、見事に希望する業界に就職することが出来ました。
彼を見ていて、「失敗を犯さないこと」よりも、「失敗からどれだけ学べるか」ということの方が大事なのかも、と思いました。