インタビュアー: やまもと
最初は金融志望だった
こんなお茶目なところも。かくいう僕も、彼とお酒を飲むとこんな感じになります。
初めは志望業界は金融中心だったよね。
うん。生み出す付加価値とか、そこから得られる報酬の大きさで金融が魅力的だと思ってた。あとはサークルの先輩に金融系に就職する人が多くて、どういう企業にどういう人が入るのかを見てて、自分にも向いてそう、とは思ってた。まあ結果行けなかったわけだけど。
なるほど。じゃあ内定先を決めた理由は?
成長できる可能性が一番大きそうだったから。仕事の幅も広いし。
なるほどね。ということはキャリアプランとか考えてるわけ?
30歳くらいまではとりあえず働きまくって、30代でいわゆる「一流商社マン」になって、40歳くらいで、事業投資とかの意思決定とかするようになって、 50,60歳くらいで経営の上層部に入っていくか、子会社の社長とかになれればいいかな、って思う。出向で子会社の社長とかになるのは多いし。商社マンはあまり転職しないからね。
へー。途中で起業したいとかは考えない?
全く考えないね。そういうの興味ないし。ベンチャー企業にあまり興味なかったのもそういう理由で。
「相手の話を聞く」
この夏には、カナダのバンクーバーに語学留学に行ったそうです。本人いわくあまり上達しなかったらしいですが・・・
面接とかで、自分の長所とか、アピールポイントを聞かれた時ってどういう風に答えてた?
んー、几帳面なところとか、人の細かいしぐさに気が付くところとかを答えてたね。バドミントンサークルのキャプテンやってたこととかと絡めて。
でもさ、サークルのキャプテンやってたなら、リーダーシップが取れる所とかをアピールポイントとしても良かったんじゃない?
まあ俺の場合、サークルで一番強かったわけでもないし、背中で引っ張るタイプのリーダーではなかったからね。几帳面さとか、気配りとかでサークルをまとめてたから。
なるほど。
あとは、別にアピールポイントではないけれど、グループディスカッションでも個人面接でも、出来るだけ論理的に話すことと、相手が話し終わるまでちゃんと相手の話を聞くことは心がけてた。特に後者は、普通のことのように思えるかもしれないけれど、案外出来る人って少ない。
マジで?
そう。みんな、グループディスカッションとかだとどうしても相手が話してても遮って話したくなるものだと思うけど、そこをグッとこらえて相手の話を一通り聞く力って結構重要だと思う。
彼女に振られて
商社マンには、こんな能力も求められる!?
学生生活のターニングポイントとかあった?
3年生の前期で、外資系の金融の社員が講師の授業があって、そこにそういう企業の内定者がたくさん来てて、そういう人を見てすごいなーって思ったのが1つ。それきっかけで外資系の企業とかを受けたいって思ったし。
なるほど。
あとは、この前彼女に振られたことかな。別にそれ自体は問題ではないんだけど、仕事を選ぶ時に、結婚とかの別の要素に迷わされるのは良くないな、って思った。振られてなかったら、きっと海外転勤の少ない企業を選んでたと思うし。
えっ、でも結婚とかって大事な要素じゃない?
確かにそうだけど、自分の可能性を狭めてしまう気がする。30歳くらいまでは結婚もせずに死ぬ気で働きたいな、と思った。
なるほど。商社とかって、やっぱり総合職の男性と一般職の女性が結婚するのが多いの?
そうでもないらしい。やっぱり別れた後気まずくなるとかのリスクもあるから(笑)。だから、総合職の男性は他の商社の一般職の女性とかと結婚するのも多いらしいよ。
残りの学生生活の目標とかある?
勉強と遊びのメリハリをつけること。勉強では簿記とか語学は最低でもやりたい。あとは卒論頑張ることかな。入社して最初は全員経理やらされるらしいし。遊びの方については、会社から「学生のうちに遊べ」って言われてるから、海外旅行とかしたいな。
伸ばしたい能力とかは?
自分の意見を主張する力かな。簡単な例だと、友達に「ご飯何にする?」って聞かれた時、「何でもいいよ」って答えちゃうけど、そう答えると相手も困るし、自分の主張がないって思われるしね。ビジネスの世界では、特に外国人と戦っていくうえでは自分の主張ははっきり言えないと通用しないだろうしね。
なるほど。就活通じて、しておくべきこととかある?
先輩とかOBの、経験者の話を聞くことかな。先輩とかは色々教えてくれるし。もちろん色んなことを自力でやって成長する部分もあるけど、スピードが遅いし、使えるものは使った方がいいと思う。あとはインターンは行くべき。そこで出来た友達は今でも交流あるし、情報交換とかもできるし。何より刺激になる。
なるほどね。今日は色々ありがと。またメシ誘いますわ。
おう。
<まとめ>
「彼女にフラれる」という出来事をきっかけに、仕事の選び方を変えた人もいます。彼にとっては、ここで「仕事」「恋愛」などの仕事を選ぶ軸を考えなおすきっかけになったのかもしれません。大学生のうちにたくさん行動し、成功・失敗を問わず経験をたくさん積むことで、自分の「軸」や「譲れないもの」について考えるチャンスを多く作ることは重要なのかもしれません。